こんにちは!
今回は、波佐見陶器まつりの際に訪れた、複合施設「西の原」を紹介します。
私が「西の原」を知ったのは、たまたま目にしたテレビ番組です。
波佐見には、波佐見焼関連の施設が増加しており、それに伴い若い移住者も増えているとのこと。
せっかく波佐見に行くのだから、陶器まつりだけでなく周辺の施設などもみてみたいと思い、足を運んでみました。
この記事では、私が実際に訪れて良かったポイントをまとめました。
陶器まつりのメイン会場である「やきもの公園」から徒歩圏内なので、ぜひ訪れて欲しいです。
西の原ってどんなところ?

西の原は、江戸時代から続く「幸山陶苑(こうざんとうえん)」が営む「福幸製陶所」という大規模な製陶所の跡地にあります。
約1500坪という広大な敷地内には、かつて職人たちが土を捏ねた作業場、器を焼いた巨大な窯、出荷を待つ品々が積み上げられた倉庫、そして彼らが生活した住居や事務所が点在していました。
昭和の高度経済成長期、波佐見焼が大量生産の時代を迎えると、この場所は休む暇もないほどの活気に溢れていました。
しかし時代の移ろいとともに、2001年にその長い歴史に幕を閉じます。
壊すのではなく「生かす」という選択

主を失った建物たちは、一度は取り壊され、更地になる運命にありました。
しかし、「波佐見の歴史を象徴するこの風景を失ってはならない」という思いから「西の原」として再生されました。
建物の骨組みはそのままに、古びた壁の剥がれ、長年の煤(すす)で黒ずんだ梁、床に残された作業の傷跡を「汚れ」ではなく、積み重ねられた「美しき記憶」としてリニューアルしました。
今では、カフェ、雑貨店、ギャラリー、そしてアクティビティ施設が集結した複合施設として地元の方だけでなく、観光客にも人気のスポットとなっています。
また現在は、国の登録有形文化財に指定されています。
敷地内に一歩足を踏み入れると、「古いもの」と「新しいもの」が共存する、不思議と心地よい時間が流れています。
【西の原概要】
公式サイト: https://24nohara.jp/
住所: 長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷2187-4
アクセス: 西九州自動車道「波佐見有田IC」より車で約5分
JR「有田駅」よりタクシーで約10分
西の原の魅力と見どころを紹介します!
うつわ選びの楽しさを再発見するスポット

波佐見を訪れる最大の目的は、やはり「うつわ」ではないでしょうか。
西の原には、うつわを扱う複数の店舗があり、品ぞろえはそれぞれ異なります。
うつわ好きなら、西の原を訪れるだけで、小さな陶器市を巡ったくらいの満足感がありますよ。
まず訪れたいのが、かつてのろくろ場を改装したショップ&ギャラリー「monne porte(モンネ・ポルト)」。
1928年に建てられ、長い間ろくろ場として使われていた場所をリノベーションした店内には、文房具や雑貨、そして波佐見焼を中心に、作り手の体温が伝わってくるようなアイテムが並びます。
私が訪れた際は、波佐見を代表するブランド「HASAMI PORCELAIN」のセールも開催されていました。
また、生活雑貨のお店「HANAわくすい」でも、うつわを販売。
シンプルながらデザイン性もあるうつわは、長く愛用できそうな物ばかりで、作家と合わせてうつわも買いたくなります。

買い物だけじゃない!「体験」と「アクティビティ」を体感
西の原はうつわを買う以外の楽しみがあるのが魅力です。
以下のようにワークショップやうつわとは関係ない体験ができる施設もあります。
「南創庫(みなみそうこ)」:記憶に残る体験の場
かつて出荷前の器を保管する「出荷倉庫」として使われていた無骨な建物は、うつわを販売するショップであるとともに、ワークショップの場でもあります。
ここで、特に人気なのが、自分だけのオリジナルデザインを器に施す「切り絵付け体験」。真っ白な波佐見焼の素地に、特殊な転写紙を切り貼りしていく作業は、大人も子供も時間を忘れて没頭してしまうほどです。
高い天井とひんやりとした静寂が漂う空間で、作品作りに取り組む時間は、単に完成品を買うのとは全く異なる感動を与えてくれます。
「833 WALL」:こんなところでボルダリング!

さらにユニークなのが、かつての製陶所の建物を活かしたボルダリングジム「833 WALL」です。
うつわの町でなぜボルダリング?と思われるかもしれませんが、これこそが「西の原」の自由な空気の表れなのかもしれません。
歴史ある木造建築の梁(はり)が頭上を通るダイナミックな空間に、カラフルなクライミングホールドが並ぶ光景は圧巻です。
「歴史を守るだけでなく、今の若者や地元の人々が日常的に集まり、汗を流せる場所にしたい」という想いが形になったこの場所は、観光客でも気軽に体験が可能。
うつわ選びや散策で少し歩き疲れた体を、アクティブに動かしてリフレッシュする。そんな新しい旅の形を提案してくれます。
グルメも楽しめるくつろぎスポット

西の原にはグルメスポットも点在しています。
私は、陶器まつりでほてった身体をクールダウンしたかったので、「イソザキ珈琲 Shady」のアイスコーヒーと、イベント出展のスイーツショップで購入した黒ごまプリンでひと休みしました。

きちんとした食事をしたいなら、人気の「monne legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)」に立ち寄るのが良さそう。
築80年以上の元事務所をリノベーションしたこのカフェは、高い天井と木の温もりに包まれた開放的な空間が魅力です。
メニューは、地元の新鮮な食材をふんだんに使ったランチや、自家製のスイーツ。
どれも奇をてらわない優しく深い味わいで、旅の疲れをじんわりと癒してくれそう。
その他にも、素材を丸ごと凍らせて削るかき氷が人気の「氷窯 こめたま」や、おにぎりとお味噌汁を味わえる「にぎりめし かわち」などがあり、選択肢が豊富なのも嬉しいところです。
また、「833 WALL」近くには、フリースペースがあり、敷地内で購入した物を持ち込んで食べることができました。
(陶器まつり期間中だったかもしれません。要確認)
陶器まつり会場では、屋台がメインなので、日差しを避けてゆっくり座ることができたのはありがたかったです。
なぜ西の原に惹かれるのか? 近所なら行きつけにしたい魅力的な場所でした!

「西の原」がこれほどまでに人々を惹きつけるのは、単に「おしゃれだから」という理由だけではありません。
そこには、焼き物という波佐見を代表するものづくりを担っていた古い建造物を生かし、今の時代にあわせて柔軟にカスタマイズしているからではないでしょうか。
建物は、放っておけば朽ち果ててしまいます。
しかし、そこに新しい光を当て、新しい感性を吹き込むことで、再び人々が集まる場所になる。
うつわを買い、お茶を飲み、壁を登り、絵付けに没頭する。
その一つひとつの行為が、多くの人を惹きつけているように感じました。
「西の原」に足を運んだことで、波佐見という土地が、「焼き物を中心に、でも焼き物だけではない」魅力的な場所であることが出実感できました。
うつわや波佐見焼に興味のある方、陶器まつりやイベントで波佐見に行く方は、ぜひ「西の原」を訪れてみてください。
陶器まつりに合わせていくのもいいですが、イベントがなくてもさまざまな楽しみ方ができる素敵な場所ですよ。

