【佐賀・伊万里】窯元散歩で器探し!「秘窯の里 大川内山」の歩き方と魅力
こんにちは!
今回紹介するのは、佐賀県伊万里市にある「大川内山(おおかわちやま)」。
ここは、江戸時代から続く「伊万里焼」の歴史と文化が息づく「秘窯(ひよう)の里」なのです。
伊万里焼の里というと、うつわのイメージで華やかな場所なのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、実際訪れてみると「秘窯の里」の名の通り、
ひっそりとした山間の土地にたくさんの窯元が集結する魅力的な土地でした。
この記事では、スタッフが実際に訪れたとおりに「大川内山」を紹介します。
里山散歩を兼ねて、器探しに出かけてみませんか。
歴史の舞台を歩く「大川内山 窯元散歩」

大川内山の魅力は、その歴史が作り出した独特の景観です。
山々に囲まれた集落は、まるで時間が止まったかのような静けさに包まれています。
川にかかる「鍋島藩窯橋」や、窯元の軒先に飾られた焼き物の風鈴が音を奏でる様子など、里のいたるところに陶磁器が使われています。里を歩くだけで、ギャラリーをめぐっているような満足感があります。
大川内山は、江戸時代に佐賀鍋島藩の御用窯が置かれ、将軍家や大名に献上する最高級の磁器「鍋島焼」が作られていました。その製法は門外不出とされ、厳重な管理のもとで守られてきたため、「秘窯の里」と呼ばれるようになったのです。
今もなお、30軒以上の窯元がその伝統と技を受け継ぎ、現代の伊万里焼を生み出し続けています。
私が散策を始めたのは、伊万里駅から車で約15分の場所にある伊万里鍋島焼会館。
ここに車を停め、散策マップを手に取るのがおすすめです。
マップには、窯元だけでなく、歴史的なスポットもたくさん紹介されています。

坂道をゆっくりと歩き始めると、まず目に飛び込んでくるのが「鍋島藩窯橋」。
龍と鳳凰の文様が描かれた豪華な橋は、伊万里焼のタイルで装飾されていて、まさに写真映えスポット!
橋を渡り、さらに進むと、風もないのに澄んだ音色が聞こえてきました。
これが「めおとしの塔」です。センサーに反応して鳴り響く白磁の風鈴の音は、「日本の音風景百選」にも選ばれているそう。
かつて陶工たちが、焼き物を叩いて音色で良品を選別した「めおとし」の技を再現しています。
その音色を聞くだけで、この地の歴史の深さを感じることができました。
心ときめく器との出会い~30もの窯元が点在

大川内山のメインストリートである「窯元通り」には、個性豊かな窯元が軒を連ねています。
それぞれのお店には、同じ伊万里焼でも、窯元ごとのこだわりや作風がはっきりと表れていて、見て回るだけでも楽しい時間です。
また、窯元の数も30程度なので、ゆっくり歩いて回るのにちょうどいい規模。
町内の名所に寄り道しつつ、お店の方と会話しながらじっくり器選びができます。
有田や益子など、数百のブースが出展するイベントとは、また違った雰囲気でいいですよ!
実際に立ち寄ったお店を一部紹介しますね。
青山窯(せいざんがま)https://kawazoe-seizan.com/

「伝統と創造」をテーマに、鍋島焼の品格を守りつつも、現代のライフスタイルに合う新しい作品を追求しています。
伝統文様をモダンにアレンジしたうつわの数々は、見た目の美しさと実用性を兼ねており、使いやすいです。
私は、菓子皿に使う小皿を購入しました。

畑萬陶苑(はたまんとうえん)https://hataman.jp/

鍋島藩窯の伝統美を受け継ぎ、繊細な色鍋島のほか、白や淡いブルーを基調としたマットなうつわが特徴。
私が訪れたのは春の窯元市期間中。
店裏では、アウトレットを開催しており、シックなマグカップを購入しました。
鍋島虎仙窯(なべしまこせんがま)https://imari-kosengama.com/

純然たる手作り、手描きの作品を多く手掛けていて、一点一点の表情が異なる温かみが魅力です。
私が気になったのは、写真のユニークな柄のうつわシリーズ。
日本の伝統文様を意識しつつ、現代アートのような大胆なデザインにひかれました。
お店の方とゆっくりお話できるのも、窯元散歩の醍醐味。
器に込められた思いなどを直接聞くことで、器への愛着がさらに増していきます。
「伊万里窯元市」などイベントでお気に入りを手に入れよう
うつわ好きの方なら、ぜひ「伊万里窯元市」など、イベントに合わせて訪れることをおすすめします。
里山全体がお祭りムードに包まれ、約30軒の窯元が参加する大陶器市が開催されます。
通常より2割〜5割も安く器が手に入るチャンスなので、お目当ての器がある方はこの時期を狙ってみてはいかがでしょうか?
日程によっては、キッチンカーが出るなどグルメイベントも同時開催されることもありますよ。
町全体が「焼き物アート」
大川内山は、窯元だけでなく、町全体が伊万里焼の魅力を発信しています。
例えば、「鍋島藩窯公園」。
川沿いに伊万里焼のタイルが埋め込まれた壁があり、美しい景観を楽しめます。
春は新緑、秋は紅葉が楽しめるので、時期を変えていくのもいいですね。

また、観光用として再現された登り窯や、各窯元に併設された煙突などを見るにつけ、焼き物とともにある町ということが実感できます。

また、歩いていてよく目につくのが、焼き物の風鈴。
各店舗には、独自のデザインのさまざまな風鈴が展示販売され、独特の光景を醸し出していました。
風が吹くと高い澄んだ音が鳴り、涼しげな雰囲気に。
6月には風鈴市が開催され、3,000個の風鈴が町中を彩るそう。

歩き疲れたら、町内に点在しているカフェで一休みするのもおすすめ。
私は、瀬兵窯(せひょうがま)さんの、店奥にあるカフェで足を休めました。
古民家を改装した店内で、ゆっくりと流れる時間を楽しみながら、伊万里の器も堪能できます。

隠れ家のようなうつわの里で、充実した時間を過ごしませんか

伊万里の旅は、単に買い物を楽しむだけでなく、日本の歴史、職人の技、そして豊かな自然を感じられる貴重な体験でした。
お気に入りの器を見つけたり、美しい景色に癒されたり、人との温かい交流を楽しんだり。
都会の喧騒から離れて、心穏やかな時間を過ごしたい方には、ぜひ一度訪れてほしい場所です。
皆さんも、大川内山で自分だけの「秘窯の里」の物語を見つけてみませんか?
大川内山に行くには
伊万里鍋島焼協同組合HP:https://imari-ookawachiyama.com/
〈車〉
・福岡・熊本・大分方面から
長崎自動車道「武雄北方IC」で降り、伊万里方面へ(約30分)
・福岡方面から(西九州自動車道)
「伊万里東府招IC」で降り、伊万里方面へ(約20分)
・伊万里駅から車で約15分です。
※大川内山の駐車場は無料で利用できます(イベント開催時は有料の場合があります)。
〈公共交通機関〉
・バス
伊万里駅前から西肥バス「大川内山行き」に乗車。所要時間は約20分。
バスの本数が非常に少ないため、事前に時刻表を確認しておくことを強くおすすめします。

