【日本橋老舗さんぽ】和紙から包丁まで日本の伝統工芸品に出会おう

目次

日本橋老舗さんぽ~和紙や切子などすぐれた職人技に出会う旅

東京の「真ん中」に位置し、江戸時代には五街道の起点として栄えた日本橋
この街には、日本橋川沿いの金融・商業の中心地と、江戸情緒が色濃く残る人形町・浜町エリア、それぞれに歴史ある老舗が点在しています。

本記事では、暮らしの道具から、優美な和の工芸品まで、長く愛せる「本物」を提供する選りすぐりの10店舗を巡る散歩にご案内します。
歴史と伝統が息づく「日本橋エリア」と、人情味あふれる「人形町エリア」、二つの顔を持つ街の魅力を探りましょう。


日本橋エリア:オフィス街に点在する魅力的な老舗

日本橋交差点やCOREDO室町周辺など、現代の賑わいと歴史的建築が共存するこのエリアには、日々の生活を豊かに彩る「道具」の専門店や、光り輝く工芸の老舗が集まります。

はいばら

文化三(1806)年創業。
高島屋の並びにあるスタイリッシュな外観の店内には、江戸千代紙や木版刷りの便箋など、さまざまな和紙製品が並びます。

ミニサイズの便せんやカードなど、今の時代に使いやすいものも豊富。
また、蛇腹式の便せんなど、遊び心ある品物はちょっとしたギフトに良さそう。
紙という身近な媒体を通じて、江戸時代から受け継がれる洗練されたデザインセンスを感じ取ることができるお店です。

はいばら
住所:東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー1階
営業時間:月曜日〜金曜日 10:00〜18:30/土曜日・日曜日 10:00〜17:3010:30~18:30
定休日:祝日、年末年始
公式サイト:https://www.haibara.co.jp/

黒江屋(くろえや)

引用画像:公式Facebook

日本橋のすぐそばにある、元禄2(1689)年創業の漆器専門店。
紀伊国名草郡黒江村(現在の海南市)から江戸へ出てきた人物(姓名不詳)が、日本橋本町四丁目に漆器店をおこしたことが始まりだそう。

ビルの2階にある落ち着いた雰囲気の店内には、美しい蒔絵の上質な漆器がずらり。
ふた付きのお椀は、どれも手が込んでおり芸術品のよう。
お椀はやや高価ですが、お箸やスプーン、豆皿などふだん使いしやすいものもあります。

漆器に興味のある方、ハレの日の特別な漆器を探している方などにおすすめですよ。

黒江屋
住所:東京都中央区日本橋 1-2-6 黒江屋国分ビル2F
営業時間:9:00~18:00
定休日:土曜日、日曜日、祝日
公式サイト:https://www.kuroeya.com/index.html

日本橋さるや

元禄年間から続く、日本で唯一の「楊枝(ようじ)」専門店です。
和菓子を食べる際に使われる“黒文字”を使用し、1つ1つ職人の手により製作。
手作りのため、1日400本程度が限度だそうです。

おもてなしの気持ちと、使い心地への深いこだわりがつまった楊枝はどれも美しく、楊枝の概念が変わります。
箱入りの商品などもあり、お年賀などの贈答に使う方もいらっしゃるとのこと。
ここでしかない逸品を求めて、1度は訪れて欲しいお店です。
私もお土産で、10本入りのセットを買ってみました!

日本橋さるや
住所:東京都中央区日本橋室町1-12-5
営業時間:平日:10:00~17:00/土曜:12:00~17:00
定休日:日曜日、祝日
公式サイト:https://www.nihonbashi-saruya.co.jp/

日本橋木屋(きや)

1792年創業の刃物の専門店。
三越本店の向かい、コレド室町の1階にあります。

プロの料理人にも愛される上質な包丁から、日常使いの爪切り、ハサミまでさまざまな刃物がそろいます。
切れ味の良さはもちろん、持ち手までこだわった使い心地の良い品々は、愛用者が多いのも納得。

引用画像:公式HP

店内では、随時さまざまな作り手による個展や企画展を開催。
陶芸家による個展など、うつわ関連のイベントを行うこともあり、ときどき立ち寄りたくなります。

日本橋木屋 本店
住所:東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町1 1F
営業時間:平日 11:00〜19:00/土・日・祝 10:30〜19:00
定休日:元日、コレド室町点検日を除き休まず営業
公式サイト:https://www.kiya-hamono.co.jp/

三越前から人形町へ:小伝馬町や新日本橋駅近くにも魅力的な老舗があります

小津和紙(おづわし)

1635年創業の和紙専門店。三越前より徒歩7分の場所にある、3階建のビルは和紙の宝庫。
1階のショップには、全国各地の和紙が販売され、模様やサイズの種類が豊富で迷ってしまうほど。

2階はギャラリー、3階は資料館となっていて、小津和紙の歴史とともに和紙全般について深く学ぶことができます。

引用画像:公式HP

さらに、1階には手漉き和紙工房を併設。
子供から大人まで体験でき、完成した和紙は当日持ち帰ることができるとのこと。
都心の一等地で、和紙に関するあらゆる体験や学びができる貴重な空間です。

小津和紙
住所:東京都中央区日本橋本町3-6-2小津本館ビル
営業時間:10:00~18:00(店舗・ギャラリー)
定休日:日曜日、祝日、年末年始
公式サイト:https://www.ozuwashi.net/

伊場仙(いばせん)

引用画像:公式HP

1590年創業。扇子・うちわを通して江戸文化を継承、伝統を現代に伝えています。

オフィスビルが建ち並ぶ、ビルの1階にあるショーケースには、美しいセンスが並び小さなギャラリーのよう。
私も、散策の途中に偶然見つけ、思わず足を止めてしまいました。

また、浮世絵の版元でもあったため、店舗の奥には「浮世絵ミュージアム」があり、浮世絵とともに美しい扇子とうちわを鑑賞できます。
展示品は、年に4回季節ごとに入れ替えているそうです。

扇子やうちわの種類は豊富で、オリジナル商品もあります。
洋服にも合うモダンなデザインのものもあり、ちょっと暑いときなどに便利に使えそうです。
海外の方へのお土産選びなどにも良さそうなお店ですよ。

伊場仙
住所:東京都中央区日本橋小舟町4番1号
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜日、祝日
公式サイト:https://www.ibasen.co.jp/

華硝(はなしょう)

三越前と人形町の中間地点にある、江戸切子の専門店。
伝統技術を守りながらも、現代の暮らしに溶け込むモダンなデザインの切子が特徴です。

また、二代目 熊倉隆一さんが手がけた「米つなぎ」という独自の紋様は、レースのような繊細さ。
その精巧なカットのグラスは2008年の洞爺湖サミットで採用されたほどの逸品です。

店内には、グラスやぐい呑み、酒器セットなど、テーブルウェアを中心にさまざまな商品がそろいます。
卓越した職人技が駆使された品々は、見ているだけでも楽しいです。

結婚祝いやお世話になった目上の方などのギフトや自分へのご褒美探しに立ち寄るのもいいですよ。

ちなみに、お店のすぐそばには宝田恵比寿神社があります。
この近辺は、日本橋七福神など、オフィスビルの谷間に神社が点在しているのも魅力ですよ。

宝田恵比寿神社

華硝 日本橋店
住所:東京都中央区日本橋本町3-6-5
営業時間:月曜日~金曜日:10:30 ~17:00/土曜日・祝日:11:00~17:00
定休日:日曜日
公式サイト:https://www.edokiriko.co.jp/

江戸屋(えどや)

引用画像:公式HP

享保三(1718)年創業という300年以上の歴史を持つ「江戸刷子」の専門店。
七代将軍家継の時代に、初代・利兵衛は将軍家お抱えの「刷毛師」となったのがはじまりです。

モダンな石造りの店内には、衣類、靴、化粧など、あらゆる用途に応じたブラシが並びます。
どの商品も職人による手作りで、素材から使い勝手までこだわり抜いた品々はどれも一生物。

職人が手植えしたブラシの最適な「あたり」は、物を丁寧に扱う日本の文化そのものを今に伝えています。

江戸屋
住所:東京都中央区日本橋大伝馬町2-16
営業時間:9:30~17:30
定休日:土曜日、日曜日、祝日
公式サイト:https://www.nihonbashi-edoya.co.jp/

人形町エリア:水天宮と路地の街で出会う粋な老舗

うぶけや

人形町の交差点近くにある、1783年創業の刃物専門店です。
初代・㐂之助が打った刃物が「うぶ毛でも剃れる」というお客様の評判から、うぶけやという屋号になったそう。

オフィスビルや飲食店が並ぶ通りに、1件だけ異彩を放つ独特の店構え。
店内には、はさみ、包丁、剃刀、毛抜きなど、ありとあらゆる刃物がそろいます。
はさみだけでも裁ちばさみ、各種流派の生け花用のはさみなど、日常生活からプロ仕様まで、さまざまな用途に応じた物が手に入ります。

一生物の刃物を探しに訪れてみてはいかがでしょう。

また、刃物の研ぎ直しや修理もしてくれるそう。
商品の状態によっては、時間がかかったり、対応できないこともあるとのことなので相談してみましょう。

うぶけや
住所:東京都中央区日本橋人形町3-9-2
営業時間:9:00~18:00(土曜日は17:00まで)
定休日:日曜日・祝日
公式サイト:https://www.ubukeya.com/

戸田屋商店

明治5年(1872年)、木綿金巾(かなきん)問屋として開業。
現在は、昔ながらの注染という型染め技法を用いて、浴衣や手ぬぐいを製造、卸販売しています。

なかでも、手ぬぐいの品ぞろえは圧巻!
毎年新柄を考案し、多いときには30種類も制作するそう。
吸水性が良く、乾きやすい手ぬぐいは、ハンカチにも最適。
好きなデザインのものを額装して、インテリアとしても楽しめるので今の時代にも見直されています。
ちょっとしたお土産探しにもおすすめですよ。

戸田屋商店
住所:東京都中央区日本橋堀留町2-1-11
営業時間:9:00 ~ 17:00
定休日:土・日・祝日
公式サイト:https://rienzome.shop/

香老舗 松栄堂 (しょうえいどう)

京都で300年以上にわたり、香づくりを伝えてきた老舗の支店。
人形町の静かな通りにある店内には、お線香、お香、匂い袋など、現代の暮らしに溶け込むアイテムがそろっています。

お香は香りの種類が豊富で、季節や場所によって使い分けるのも楽しそう。
さまざまな商品に触れることで、お香を日常生活に取り入れてみたくなります。

香老舗 松栄堂 人形町店
住所:東京都中央区日本橋人形町2-12-2
営業時間:9:00~17:30
定休日:日曜・祝日・お盆・年末年始
公式サイト:https://www.shoyeido.co.jp/


今回は、日本橋エリアにある老舗を紹介しました。
楊枝や刷毛、和紙など取り扱う品物は異なるものの、どのお店にも共通しているのが「本物」への強いこだわり。

商品を手にすることで、素材選びや作り方、使い手に寄り添った使い心地の良さなど、細部に至るまでのこだわりを感じることができました。

この老舗さんぽを通して、老舗が老舗たる理由が分かりますし、日本の手仕事の奥深さを感じることができます。
ぜひ、この記事を参考に、老舗巡りをしてみてください。
長く続くものならではの良さを再認識でき、使ってみたくなりますよ。

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