愛知県瀬戸市。
古くから「日本六古窯」の一つに数えられ、日本の陶磁器文化を牽引してきたこの街は、毎年9月の第2週末に特別な熱気に包まれます。
それが、日本最大級の陶磁器の祭典「せともの祭」です。
例年、日間で約20万人が訪れるといわれる人気イベントには、多くの人々でごった返していました。
この記事では、単なる陶器市に留まらない、「せともの祭」の多彩な魅力をお伝えします。

「せともの祭」とは?その起源も解説!
「せともの祭」のルーツは、瀬戸に磁器の技術を伝えた「磁祖」加藤民吉を祀る窯神神社の祭礼です。
大正時代に瀬戸町全体の祭りとなり、昭和7年(1932年)に現在の名称とになりました。
当初は世界恐慌の不況下、大量の在庫を整理する目的で始まったといわれています。
その後、陶磁器の需要拡大とともに祭りは発展を遂げ、今や瀬戸市の誇り、陶芸文化の象徴として多くの人々に親しまれています。

【せともの祭概要】
日 時:毎年9月の第2土・日曜日
会 場:名鉄瀬戸線「尾張瀬戸駅周辺」瀬戸川沿い、市内一円
*花火打ち上げは、土曜日18:25~18:45(雨天の場合日曜日)
公式HP:http://www.setocci.or.jp/setomonomatsuri/
〈アクセス〉
電車:名鉄瀬戸線「尾張瀬戸」駅からすぐ
車:
・東海環状自動車道「せと赤津IC」より約10分
・東海環状自動車道「せと品野IC」より約15分
・名古屋瀬戸道路「長久手IC」(東名高速道路日進JCT経由)より約15分
せともの祭の見どころを紹介!
祭りの主役「せともの大廉売市」

このお祭りのメインイベントは、「せともの大廉売市」。
瀬戸川沿いや尾張瀬戸駅周辺に、約200軒もの陶器店や窯元が軒を連ね、日用品から美術陶器まで、多種多様な焼き物が所狭しと並びます。
瀬戸焼はもちろん、京焼や益子焼など他産地のうつわも販売。
訪れる人々は「お宝探し」の感覚で買い物を楽しむことができます。
通常よりもリーズナブルな価格で手に入るため、うつわ好きならこのタイミングで購入するのがおススメ!
ミカンケースのような「サンテナ」に入った器の中から、お気に入りの一品を見つけ出すのは、まさに至福の時間です。
買い物だけじゃない!多彩なイベントの饗宴
「せともの祭」の魅力は、陶器のショッピングに留まらない。
来場者を楽しませるための様々なイベントが開催され、世代を問わず誰もが満喫できる。
1.華麗なる夜空の競演:花火大会
祭りの初日、夜空を彩る花火大会は、祭りのハイライトの一つ。
約1,000発の花火が打ち上げられ、昼間の賑わいとは異なる幻想的な雰囲気を味わうことができます。
日が落ちてやや涼しくなるタイミングで行われるので、屋台グルメとともに秋祭り感覚で楽しめますよ。
2.伝統と文化に触れる体験
せともの祭では、陶芸の街ならではのワークショップも充実!
食器や招き猫の絵付け体験、ろくろ体験など、瀬戸焼の魅力を「体験」を通じて深く知ることができます。
特に、地元の小・中学校の生徒たちが制作した陶芸作品の展示は、未来を担う子どもたちの才能に触れる貴重な機会となっていますよ。
3.熱気あふれるステージイベント
尾張瀬戸駅前の交差点は、祭りの期間中はステージに変わります。
地元の和太鼓団体「瀬戸和太鼓連盟」による迫力満点の演奏や、ヒーローショーやフラダンス、ライブなど、多種多様な演目が披露されます。
お子さんから大人まで、うつわ好き以外の方にも楽しめる仕掛けが満載です!
4.祭りの醍醐味:グルメ巡り

お祭りと言えば、やはり「食」。
深川神社周辺や尾張瀬戸駅周辺には、定番の屋台グルメがずらりと並び、食欲をそそる香りが漂います。
B級グルメの祭典「B-1グランプリ」でもおなじみの「瀬戸焼そば」は、特に人気のメニュー。
また、近年増加している個人商店のカフェや飲食店も多く出店。
うつわ店巡りに忙しい方には欠かせない、食べ歩きグルメも充実しているのはいいですね。
お祭りついでに街歩きも楽しめる~見どころ紹介

せともの祭の会場周辺では、焼き物の街ならではの見どころが満載。
お買い物を楽しみつつ、観光名所も回るのもおすすめですよ。
瀬戸蔵ミュージアム

せともの祭の会場にもなっている「瀬戸蔵」の2・3階にある博物館。
昭和30~40年代の瀬戸の街並みが再現された館内をめぐることで、瀬戸焼の歴史と文化を学ぶことができます。
1階の「瀬戸蔵セラミックプラザ」では、瀬戸市の窯元の商品が一堂に集結。
窯元めぐり気分でショッピングを楽しめるのがいいですね。
■公式HP:https://www.city.seto.aichi.jp/docs/2011/03/15/00092/
瀬戸染付工芸館

板壁と土壁の独特な外観 引用画像:せと・まるっとミュージアム
瀬戸の伝統的なやきもの「瀬戸染付」をテーマにした施設です。
歴史的な名品の展示や、研修生の作陶風景を見学できるほか、絵付体験コーナー、研修生・修了生の作品販売コーナーがあります。
市指定文化財の「古窯」も保存されています。
■公式HP:https://www.seto-cul.jp/sometsuke/
窯垣の小径

「窯垣」は、窯道具を積み上げて作った塀や石垣のこと。
約400mの細く曲がりくねった坂の多い路地には、現在でも窯屋さんの邸宅が並びます。
周辺には、窯元・ギャラリーが多くあり、せとものの街の風情が楽しめる人気のフォトスポットです。
全国でも瀬戸でしか見られない、貴重な光景です。
せともの祭で秋の休日を過ごそう~盛りだくさんのイベントと街歩きでうつわの街を知る

「せともの祭」は、陶磁器の廉売市のほか、陶芸の歴史と文化を伝える、うつわ好き必見の陶磁器のお祭りです。
ただ、うつわ好きだけでなく、家族連れや観光客も楽しめるような、さまざまなイベントやワークショップが充実。
旅行を兼ねて2日間まるごと堪能するのもおすすめな盛りだくさんの内容です。
秋の気配を感じ始める9月。
うつわの街・瀬戸で、掘り出し物を探しながら、祭りの活気と伝統文化に触れる旅に出かけてみませんか。
日常を彩る素敵なうつわとの出会いが期待できますよ。

