「瀬戸ツクリテの手仕事in 渋谷ヒカリエ」展示会・鑑賞レポートをお伝えします!

こんにちは。
今回は、渋谷で開催された「瀬戸ツクリテの手仕事」展示会のレポートです。


やきものの代名詞ともいえる「瀬戸物(せともの)」という言葉を生んだ陶都、愛知県瀬戸市。
その地で千年以上にわたり、受け継がれてきたものづくり文化の「今」を担うツクリテたちによる展示販売会が「瀬戸ツクリテの手仕事 」です。

今年は10人の若手作家さんが参加するということで、初日に訪れた様子を紹介します。
このイベントは、毎年都内(近年は渋谷)で開催されているので、気になる方は来年の参考にお読みください!

目次

「瀬戸ツクリテの手仕事」展とは

このイベントは、瀬戸市内で活動する将来有望なツクリテをPR。
「瀬戸のものづくり」の知名度向上や販路拡大に繋げることを目的とした展示会です。

例年、10名前後の作り手が参加。
利便性抜群の都心の会場で、多彩な作品を展示販売するイベントで、瀬戸の焼き物やものづくりの魅力に触れることができます。
また、作り手ご本人がブースにいるので、対面で会話しながら、お買い物ができるのも楽しいです。
小さな陶器市といった雰囲気なので、陶器市を体験してみたい方にもおすすめです。

瀬戸ツクリテの手仕事in 渋谷ヒカリエ 2025年開催概要
開催日:2025年12月12日(金) – 2025年12月14日(日)
時 間:11:00 – 20:00(初日は13:00から / 最終日は18:00まで)
場 所: 8/COURT (東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階)
料 金 :入場無料
公式Instagram:https://www.instagram.com/seto_tsukurite_hm/

「瀬戸ツクリテの手仕事in 渋谷ヒカリエ」に行ってみた

瀬戸焼というと、「特徴がないのが特徴」と言われるように、多彩な技法やデザインが特徴。
また、焼き物の一大産地であるため、大量生産の仕組みが整っており、リーズナブルで実用的な日常食器が多いのも魅力。
おそらく、多くのご家庭に瀬戸で作られたうつわがあるのではないでしょうか。

私は、瀬戸のうつわ=「ふだん使い向きのカジュアルなうつわ」というイメージを持ちつつ、来場。
しかし、そのイメージは全く裏切られ、和食器らしくない、アートのようなうつわや、「瀬戸焼」というジャンルに全くしばられない自由な発想で生まれたうつわの数々に出会えました。

以下、主なツクリテさんのブースを紹介します。

antonovamariko 伊藤マリコ(陶磁)

アンティークを思わせる、エレガントなフォルムのうつわにひかれて立ち寄りました。

特に面白いと思ったのが、グラスやコンポートの脚がシルバーになっていること。
さらに、いっちんで盛り上がった部分にも銀彩を施して、アクセントにしています。

シルバーならではの色の経年変化も楽しめるうつわは、とても魅力的でした。
「自分へのご褒美時間に使って欲しい」とおっしゃていたのも納得。
見て楽しいうつわは、使う度に気分を上げ、毎日を豊かにしてくれるはず。

◆公式Instagram:https://www.instagram.com/antonovamariko/

クラフト工房Lazuli 海月(陶磁)

さまざまなトーンのブルーのうつわが目を引くブース。
うつわの表面には象嵌技法によるレリーフが施され、波をモチーフにしているそう。

象嵌があることで、手に持った際に指になじむのも魅力。
フラットなお皿は、食事を盛り付けることで、絵画のように美しく見えそう。
食事を想像して選ぶのが楽しくなるうつわです。

◆公式Instagram:https://www.instagram.com/craftstudio_lazuli/

高松園陶器 高島淳(陶磁)

ヨーロッパの高級陶磁器を思わせるエレガントな「透かし磁器」。
圧力鋳込みという技法で作られた、独特のうつわは繊細な見た目ですが、触れてみるととても丈夫。

レースやバスケットを思わせるリムのデザインは独特で、他にはない美しさ。
東京初出店だそうで、ブースでは製作の様子を実演や動画でアピール。
職人さんの卓越した技術を身近に感じることができました。


◆公式Instagram:https://www.instagram.com/koshoen_porcelain/

中井亜矢(ガラス)

一見漆のように見える赤と黒の角皿は、ガラス製。
少し深さがあるので、サラダやパスタなど様々なメニューに使えそう。
余白を持って盛り付けるだけで、いつもの食事をグレードアップしてくれそうなうつわです。

また、ブルーを基調としたパッチワークのようなデザインのものもあり、他の色や柄のうつわも見てみたくなりました。
ガラスのうつわのイメージが、少し変わりました。

◆公式Instagram:https://www.instagram.com/nakaiglass/

野村晃子(陶磁)

立体感のあるお花などのモチーフに埋め尽くされている、唯一無二のうつわ。
化粧土や下絵の具による彩色に、泥土をスポイトで絞り出すいっちん技法によるものだそう。

いくつもの技法を組み合わせた、手の込んだうつわの数々は、まるでアート作品のよう。
1枚あるだけで、食事の雰囲気が変わりそうな存在感のあるうつわは、1つずつそろえたくなります。
オブジェとして、飾っておくのもいいなと思いました。

◆公式Instagram:https://www.instagram.com/akiko_nomura_/

fuji pottery 芦川能晃(陶磁)

コロンとした丸いワイングラスが多く展示されていたのは、芦川能晃さんのブース。

私が気になったのは、葡萄酒カップというブルーのグラス。
ヴィンテージデニムのような味わいのある色のグラスは、ステムが短く安泰しているので、日々の晩酌に使いたくなります。
ワインはもちろん、コーヒーや日本茶にも使えそうなので、家族分そろえるのも素敵。

独特の色合いは、稲穂の刷毛で化粧土を塗り重ねて模様を作っているからだそう。
どの作品も色合いや濃淡などが異なるので、実際に目で見て選ぶのがおすすめですよ。

◆公式Instagram:https://www.instagram.com/fujipottery/

pottery木〔ki〕 毛利記代子(陶磁)

陶器ならではの土の風合いを感じる、あたたかみのある作風が特徴。
植物や鳥など自然をモチーフにした柄が描かれており、見ているだけでほっこりとします。

表面の柄は、釉薬を削って異なる色を出す「掻き落とし技法」によるもの。
線の太さや曲線の表現が1つ1つ異なり、手仕事ならではの味わいも魅力に感じます。

ベージュやグリーンをベースにしたうつわは、和食や洋食、中華やエスニックにもあわせやすい、万能アイテム。
ふだん使いのうつわとして活躍すること間違いなしです。

◆公式Instagram:https://www.instagram.com/potteryki/

「瀬戸ツクリテの手仕事」で瀬戸焼のものづくりを深掘り!現地に行きたくなる魅力的なイベントでした

かつては陶磁器づくりから始まった瀬戸の精神は、現在ではガラス工芸や木工芸へと広がりを見せています。
そのさまざまな分野が一堂に会するのがこのイベントです。

今回の出展者はほとんどが、陶磁器のツクリテでしたが、その表現方法は実に多彩。
同じ土地から生まれたとは思えない、さまざまな感性による唯一無二のうつわはどれも魅力的で、「これを使ったら」「これが家にあったら」と想像するのも楽しい時間でした。

また、ツクリテさんとの距離が近く、どのブースでも会話がはずんでいるのが印象的でした。
こじんまりとした規模だからこそ、1つ1つのブースでじっくりと鑑賞でき、納得した物を手にできるのも良かったです。

陶器市が少ない冬に、都心のビルで開催される陶器イベントはとても貴重です。
ぜひ、年末年始のお買い物を兼ねて訪れてみてはいかがでしょう。

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